香港旅行

香港国際警察

香港特別行政区油尖旺区・永安百貨店

いい年齢になってから人生で初めて香港に来ました。ある程度の年代の人間ならブルース・リーやジャッキー・チェンの香港アクション映画を見て育ったでしょう。まあ色々とありまして残念ながらジャッキー・チェンは香港で人望がありません。香港スターについて会話するならチョウ・ユンファの方が受けがいいでしょう。

で、はじめての香港、着いたらどこに行こうか、と考えておりましたらふと昔見たジャッキーのポリス・ストーリー(原題『警察故事』)を思い出しました。そう言えばクライマックスはデパートの中の戦いで、最後は上階からポールを滑り降りて地上の悪者に追いつくというアクションでした。あのロケ地ってどこだったんだろう?と、ちょいと調べてみますと「永安百貨尖東店」がヒットしました。

厳密に言えば初めて体験した香港らしい事といえば二階建てバスに乗った事です。でそのまま乗り継いで深圳とのボーダー「落馬洲」に行きあっさり離港しました。話が飛びますが空港で初めて「離港」という文字を見た時「ああ空港を離れる=出国って意味か、ロマンある言い回しだな」と思ったのですが実際は香れるだったんですね。

中国旅行が主目的でしたが、帰りの飛行機も香港発ですのでまた落馬洲から香港に戻ってきました。深夜の離港までの貴重な一日、まず最初に行ってしまったのがこのデパートです。

次に行ったのは茶餐廳、そしてスターフェリー乗船、更に二階建てトラムで北角の春秧街を走り雰囲気を撮影。
夜にはお上りさんとしてビクトリア・ピークから夜景を眺め満足しました。

落馬洲から東鐵線で红磡、西鐵線乗換で一駅の尖東駅を降りて地上に出ると一帯が大改修されておりゴチャゴチャしていました。とりあえず駅から東へ向かうとこの歩道橋の先、ガラス張りの百貨店が見えました。

歩道橋を渡ったところに星光花園という公園があり、そこに李先生の彫像がありました。海沿いの星光大道(ave of stars)一帯が先述のように大改修中のため、この公園に疎開しているようです。

入店して吹き抜けを眺めると映画で見た雰囲気がふんだんにあり嬉しくなりました。彼は上から下まで電球イルミネーションで飾られたポールを滑り降りたわけです。もちろんいまポールはありません。あったら炎上系が真似してバカニュースに載っていると予想します。
このデパートシーンの流れは一連にしかみえないですが、当時は店の閉店後から開店前までの深夜帯を利用し小刻みに撮影が行われ、トータル二ヶ月ほどかかっているそうです。ガラス割りのアクションをこんなにも多用したため、大きなアクションの後は片付けが大変だったでしょうね。

地下の広場には日本製の日用品や食品を扱うブースもありました。見慣れた日本語のパッケージを見ていると、ちょっと前時代の内装と相まってふと日本の田舎のショッピングモールにワープした感覚になります。

この時代の作品は正に体を張った演技が全てという物でした。端役と言えどもある程度以上の技術や体力がないと通用しません。エキストラは人海戦術、小物も実物を用意しないといけませんが、そのおかげで現実感をしっかり認識できます。

時代とともにワイヤーアクションやCGの浸透により空間を人や物がヌルヌル動くスピード感と違和感が満載の作品が主流となりました。仮想現実というあくまでも非現実なものが「目で」見えてしまうのが当たり前になっています。
一方で、模型を精巧に作りアングルを考え可能な効果を精一杯駆使し、それでも足りない外見や動きに見る者が想像力を加えて「脳で」ファンタジーを構築していた時代は過去のものになりました。
それは人間が想像を膨らませる力を失うという事ではないかと考える事があります。

永安百貨尖東店
港鐵西鐵線尖東駅すぐ 荃灣線尖沙咀駅も徒歩圏内
シャングリラホテルの隣

旅行時期:2017年秋